九州大学発ベンチャーのシステム開発会社、Fusic(福岡市、納富貞嘉社長)は、爆発的に増え続けるコンピューターデータ「ビッグデータ」の処理・解析事業に参入する。逐次集まる膨大なデータを効率的に高速・分散処理できるソフト「Hadoop(ハドゥープ)」を採用。人口動態などから商圏を分析し、最適な出店先を探し出す小売業向けシステムなどを開発する。
独自のアルゴリズム(演算手法)を使い、大量のデータからパターンやルールを解析する技術に強みを持つソイン・マーケティング(東京・渋谷)と提携した。まず、同社の人工知能を活用し、スーパーなど小売業の新規出店支援ソフトを開発する。今年末をメドに実用化する考えだ。
デジタル地図上で他社店舗の想定売上高などと、店舗周辺の交通量や人口の変化がどのように連動しているかを分析。収集データをもとに最適な出店先や、出店地域に合う店舗の規模・形態を割り出せる。
新システムの開発では、最大1000項目の変数を持つビッグデータを瞬時に高速処理するため、ハドゥープを利用する。
ハドゥープはインターネット経由でシステム機能を利用する「クラウドコンピューティング」上で、複数の仮想サーバーを使い、データを分散処理するソフト。ビッグデータの処理には従来、高額なスーパーコンピューターや大規模なサーバー群が必要だったが、ハドゥープを使えば、汎用的な低価格サーバー数台でも処理が可能になるという。
Fusicとソインは、地震の揺れ制御や最適な在庫管理などの用途でも需要があるとみており、これらの解析システムの開発も今後進める方針だ。
■効率処理ソフト「ハドゥープ」九州でも採用広がる
ハドゥープは大量のデータをいったんバラバラにして、複数のコンピューターサーバーに振り分けて処理し、最終的にデータを集約して結果をまとめるソフト。米グーグルの技術論文をもとに、米ヤフーなどの技術者が中心となって開発した。
誰でも自由に使える「オープンソースソフト」として公開しており、九州でもデータを高速処理する有力手段として注目され始めている。
西鉄ストア(福岡市)は昨年9月から順次、会計システムをハドゥープ採用型に刷新。従来2~4時間かかっていた食品などの仕入れ状況の確定処理が10~20分で済むようになったという。今年中には1万種類以上の商品群の原価率計算の頻度を月次から日次に変え、「きめ細かい収益管理と売り場づくりを目指す」(同社)としている。
九州電力は人事異動などに伴う年間400万件に及ぶ社内文書の整理業務を従来比30分の1の時間で高速処理するシステムを開発。クラウドコンピューティングを利用し、7月に導入する。スマートメーター(次世代電力計)を使った料金集計や管内の電力需要の把握についてもシステムを応用できるとみており、「開発を加速させていく」(情報通信本部)方針だ。
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